12:45頃 下山開始。
ソリクラコースを下る。
足元の不安定な急な下りが続くので、
両脇の木々の枝を頼りに。
山の上の方でも、
石に苔が生えているようなところも。
ロープを使いながらの下降の連続。
・・・と、
遠くからヘリコプターの音が。
「今日は 朝日山系でもここでも山開きだから 取材かなぁ?」
なんて言いながら 手を振ってみたら、
ヘリコプターが どんどんこちらに近づいてくる。
取材なんかじゃない。
救助だ!!
それも、今 自分たちがいる この摩耶山で!
一気に 緊張が走った。
こちらのソリクラコースではなく、
向こうの中道コースに怪我人がいるようだ。
先を行っていた人たちが 『ブナ休場』で救助の様子を見ていたので、
私も そこまで下りてから見た。
向こうの中道コースの登山道に何人かの姿があり、
そこから数メートル下の斜面に 救助隊員の姿があった。
足を滑らせて落ちてしまった人がいたのだろうか。
救助する人も ヘリコプターを操縦する人も 命がけだ。
登山の経験の長さにかかわらず、
気をつけて歩いていたとしても、
救助が必要になる可能性がある・・・。
山は常に危険と隣り合わせの場所なのだ…
と、あらためて感じた出来事だった。
ヘリコプターを見送って 再び歩き始めた人たち。
どんな気持ちで歩きだしたのだろうか・・・。
登りは この左側の御宝前コースから来た。
下りは この先の雪渓を渡って 向こう側の道へ。
すぐに ロープ登場。
前の人が下りるのを待つ。
ロープで下りる先を見たら、こんな状況だった。
「 ロープをつかみながら 梯子を下りてきて!
でないと、雪渓に渡れなくなるよ!」
Iさんの大きな声がとぶ。
大きな声で 後の人に指示を出して下さるところが さすがだ。
大事なことだけど、できそうで なかなかできないことかも。
ふり返って見る。
雪渓の上の方を見る。
思ったほど滑らずに歩ききることができた。
登りの時に歩いた御宝前コースの方を見る。
たしか、向こうのあの岩場の辺りを歩いたのでは・・・?
あったあった、あそこで休憩した。
その後の梯子。
ふり返って見る。
まだまだ ロープ。
写真奥の方から 御宝前分岐まで来た。
登りの時は ここから右へ入った。
ここから やせ尾根の道が続く。
山頂の方を振り返る。
スゴイ所を歩いてきたな・・・。
まだ ロープ場あり。
すごいブナの木だなぁと思いながらそばを通ったら、
『御祓所』って書いてあった。
この辺りからは どんどん歩いて・・・
登山口の駐車スペースが見えた。
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水音が大きくなり・・・
15:35頃 登山口に到着。
なんと 橋のそばのガードレールの上に・・・
日向ぼっこ?
川のほうへ下りてみた。
いつもなら「今日も大満足!」という気持ちで終わる山歩きだけど、
今日は「無事に生きて下山できてよかった」とホッとした。
ロープ・鎖・梯子のある登り下りそのものは
とっても面白かった! \(^o^)/ ・・・のだけど、
コースそのものに対して
「崩落が起きてもおかしくない状況なのではないか…」
という不安を感じて・・・。
山頂付近の亀裂も 昨年より大きくなっていたし。
帰宅後 母に電話で報告したら、
「私が若かった頃に登っていた摩耶山には、
梯子やロープは そんなに無かったよ。
やさしい山だったよ。
この50年ほどの間に かなり崩落が進んだんだね。」
と 驚いていた。
このまま少しずつ崩落が進んだら、
倉沢登山口から摩耶山に登れなくなる日が来るのではないか・・・
などと思ってしまった。