私も行きたかったけど行かなかった火打岳。
M子さんが この日の山行の写真を送って下さった。
写真を拝見しながら
一昨年 先輩方からお誘いいただいて虚空蔵岳に登った時のことを
思い出した。
火打岳も虚空蔵岳も、
登り始めから1050mのピークまでは、同じところを登っていく。
夏道の無い積雪期限定の山。
急坂・ヤセ尾根・雪壁があり、
天気や雪質などによっては 雪崩の危険性も出てくるので、
途中撤退もありうるのだと聞いていた。
初心者の自分が行けるのだろうかと心配したけれど、
ベテランの先輩たちが連れて行って下さるということで
同行させていただいたのだった。
立谷沢川沿いにある市郎右衛門新田という集落の奥に水力発電所があり、
そこの駐車スペースに車を停め、
導水管のそばから登り始める。
放射冷却で冷え込んだ朝、
きっと この日も サクサク音を立てながら登っていったんだろうな。
杉林から雑木林へ、そしてブナ林へ。
いくつもの急坂やヤセ尾根を歩いて行くんだったな。
真っ白な雪面にのびる 空色の木々の影の美しさに
とっても感激したっけ。
歩く方向が変わると 影の向きも変わって、
目指す方から放射状に伸びてきたり 横縞だったり。
その影は
濃かったり薄かったり・・・
細かったり太かったり・・・
真っすぐだったり 曲がっていたり・・・
ずうっと眺めていたいくらいだった。
そして
その影の上に、動物たちの可愛い足跡が続いていたり。( ´艸`)
「あそこまで登ったら、どんな景色が見えるんだろう?」
とワクワクしながら急坂を登って上がった台地からは・・・
摩耶山系の山々が連なって見えたっけ。
そうそう、
先輩Sさんが 摩耶山を眺めながら
「今度 摩耶山に倉沢コースから登りましょう」
と言ってくださったのを覚えてる。
( この3ヵ月後に 連れて行っていただいた。)
写真中央奥が月山、左に見えるのが虚空蔵岳。
月山を北側から眺める機会は無かったので、
見慣れたのとは違う形の月山が新鮮だったな。
西側の遠くに連なっているのが 摩耶山系の山々。
右側に行くにつれ(標高が下がるにつれて)雪がなくなって見えるのが
鎧ヶ峰~金峯山。
真っ白な雪の上から 雪がすっかり解けた庄内平野を眺めながら
「下界は春なんだよな~」と不思議な気持ちになったっけ。
台地から995m峰までの急斜面は、
見上げると 真っ白な雪壁に クネクネ曲がった幹のブナが立っていて・・・
そのずっと向こう?上?には 濃い青の空があって・・・
まるで異世界みたいだと感じた。
その急斜面をジグザグに登って。
995m峰付近で
初めて『エビのしっぽ』を見た。
木の根もとに パラパラ落ちているものもあり、
それはそれでキレイだな~と思った覚えがある。
こんな景色が広がる雪面にも ウサギの足跡があった。
その気持ちよさそうだったこと!
そして
この辺りから見る虚空蔵岳の西側斜面が
けっこう怖い感じ?だったな。(;^ω^)
北東側が切れ落ちた斜面を登って1050m峰へ。
たまに割れ目があったりして ドキドキしながらも
ワクワクしながら登っていった。
1050m峰から
南に方向を変えると虚空蔵岳へ。
東へ進むと 火打ち岳へ。
ここから先は、
私がまだ見たことのない景色。
いつか見たい景色。
この切れ落ちた斜面の迫力を
実際に見てみたいなぁ。
向こうに 歩いてきた足跡が見えていますな。
「天気がよかったおかげで、葉山や御所山も見えました」
とM子さん。
写真とともに送って下さった動画には、
山頂から眺めた360度の絶景が写っていた!
積雪期限定で、天気や雪質など条件が揃わないと登れない山。
チャンスがあったら、
登ってみたいな。