上に行くにしたがって
キバナノコマノツメが増えてきた。
ここも、2週間前は雪渓があった所だ。
「山頂まで行けなかったとしても、行けるところまででもいいな」
と言っていたのがウソのように
先へ先へ歩いていく母。
「お腹が空いたよ~。」
と言うので、おにぎりタイムに。
おにぎり1つほおばってから また歩き出した。
ハクサンイチゲとチングルマ。
雪が解けた所の植物たちが、一斉に芽を出したよう。
なんだか ほほえましい。
「 そろそろ木道だよ。ウスユキソウがたくさん咲いてると思うよ。」
というと、さらに張り切る母。
ウスユキソウは、母の大好きな花の一つなのだそう。
木道に出た。
「 ほらほら、このウスユキソウのかたまりがいいよ!」
と 嬉しそうに写真を撮っていた。
「 木道に出て、歩くのが楽になったね~。」
薄いピンクのハクサンチドリを発見。
よく見る色の花と一緒にパチリ。
コバイケイソウが ポツポツと。
さあ、ここから最後の雪渓。
少し上の方の夏道?を歩いている人たちもいたけど、
「 せっかく雪渓があるから、雪渓を歩く。」
とのこと。
「 あれ、写真に撮りたいなあ。写るかなあ。」
と 覗き込む母。
「 やっぱり、今じゃなく 帰りに撮る。」
はいはい。
土の中から 一気に出てきた感じ。
ほら! 見えたぞ!
「とりゃ~っ!」と 一斉に出てきた感じ。
鮮やか!
山頂に到着。
山頂付近は、たくさんの登山者であふれていた。
前に来たとき ハクサンイチゲが群生していた所に行ってみた。
でも、
残念ながら 今はもう その姿は無かった。
「もう少し向こうまで行ってみる。」
「 昔 休んだことのある鍛冶小屋の所まで行きたいな。」
と言っていたが、ガスで下の方が見えなかったので
芭蕉の句碑まで行って引き返してきた。
母が若い頃よく登ったのは、湯殿山からのコースらしい。
山頂の神社や小屋の付近は 登山者がたくさんいたので、
岩根沢コースの方に少し入った辺りで休憩することに。
登山道がたくさんいる道を歩いてきたので、
「 静かなところに来て やっと山に来た感じだ~。」
と、ホッとした様子。
しばし 昼食休憩。
岩根沢コースの方に 男性が一人下っていった。
と、時計を見てビックリ!
なんと、登りだけで5時間もかかってしまったではないか!
20分ほど休憩して、下山することに。
まずは山頂の方に戻ろうと歩き出したら・・・
おおっ!!
青空だ~! \(^o^)/
南西側にも・・・
これから戻る山頂側にも・・・
岩根沢コースの方にも・・・。
「 少しでも青空が見えて良かったね~!」
と ウキウキした気分になって また歩き出した。
もうすぐ咲きそう。
「 ほら、オモシロイのがあるよ。」
と母が教えてくれた。
さすが母(笑)。
草原からポツンと顔を出してるコバイケイソウ。
「 昔 登った時、
鍛冶小屋の辺りから この辺まで全部
ウスユキソウで いっぱいだったんだよ。」
さっきは 神社の下にたくさん登山者がいたけど、
昼を過ぎて 下山していった人が多いみたい。
我々も 下山開始。
「 せっかくだから 三角点の所に登ってみる?」
と訊くと、
「 行く、行く!」
登っていく途中、目の前にトンボが飛んできた。
西側はガスで真っ白だったけど、
ガスが尾根を越えていく様子を見たり・・・
足元のウスユキソウを写真に撮ったり。
登山道に戻る途中、
「 ほら、あれ、なんかオモシロいよ。」
ホントだ。
大きな岩の上に、
いろんな植物たちが生えてる。
その岩のすぐ下には ベニバナイチゴも。
下に下りてすぐ、ヒナザクラが目に入った。
雪が解けて 待ってました!と咲きだした感じ。
咲きかけのチングルマの花びらに
ちょっとピンク色。
そのうち、この割れ目から ざざ~っと崩れたりする?
登りの時は真っ白で見えなかった景色。
「 やっぱり、人がいる風景っていいね~。」
と言いながら 木道の方を眺めている母。
そういえば、
コバイケイソウの一つ一つの花を
じっくり見たこと無かったな。
ハクサンイチゲの花びらが散ったあとって、
こんなふうになるんだ・・・。
登りの時には気づかなかったけど、
ここに ベニバナイチゴの花がたくさん咲いていた。
母も、この辺りの花畑で また写真撮り。
あ!
また 日が差してきた!
「 お~い! 写真ばっかり撮ってないで 行くよ!」
はい はい。
・・・④へ続く・・・