あの右側に
荒澤寺への道の入口があるはず。
除雪された雪をちょっと登って 右側の道に入った。
踏み跡があることを期待してたけど…
ナシ!
ずぼずぼ つぼ足で歩いていくぞ~!
昨年の夏に この道を2・3度歩いたけど、
この時期に歩くのは初めて。
ちょっとふり返って見る。
南谷への道にも 全く足跡が無かった。
木漏れ日が いっぱい!
私が歩いてきたのは左側の道。
有料道路の近く。
東側を見たら、遠くの山々がキレイだった。
雪の重みで、あちこちに倒れ込んできている枝が。
ここにも。
影に見とれる。
西側が開けたところで、ちょっと立ち止まって眺める。
この辺から、道は雪でボゴンボゴン。
道のわきのちょっと高い所に上がって歩いていくことに。
徐々に、ブナの木が増えてきた。
埋まるのは15~20cmほどだっただろうか。
べたべたした雪だったので、ワカンはつけず、
ずぼずぼという感覚を楽しみながら歩いた。
青空、木の影、木々の間から見える遠くの景色…
どこを見てもキレイで、きょろきょろ。
・・・と その時、
「 ザザッ・・・!」
突然の音にびっくりして前を向くと、
真っ白なウサギが
ものすごいスピードで 右の林の奥の方へ走り去っていくのが見えた!
( わかりにくいけど、奥の方へと続くウサギの足跡。)
石段の方とは 別の景色。
木の影と、私の足跡と。
雪面が 波打ってる~!
西側に木があるところは 凹み、木がない所は 雪が積もってる。
冬の西からの風雪がつくる凸凹。
ええっ?
こんなツルみたいなのにテープ?
…と、ちょっと驚いた。
わお!
無雪期に歩いた道は わからなくなっていたので、
左に東側の山々、右に西側の山々を見ながら歩いたり…
その辺にあるピンクの目印を見つけたり…
木々の様子や前方の様子を見たり…
確かめながら歩いた。
( いざとなったら すぐ近くを有料道路が通ってる。)
こんなふうに杉の木が立ち並ぶようになってきたので、
荒澤寺は近いぞ!
と思いながら少し行くと…
車道が見えてきた。
・・・が、しかし!!
雪道の外れまで行ってみたら、
車道は 自分が立っているところより2m近く下にあった!
ガ~ン!!
飛び降りるには ちょっと高かったので、
後ろ向きになり、
垂直の雪の壁に足を蹴り込みながら 一歩ずつ下りることに。
下りている途中、私の背後を3~4台車が通って行った。
驚いただろうな。
車の皆さん、ビックリさせてすみませんでした!
何とか無事に車道に下り、向かい側の荒澤寺の方へ。
11:20 今日の折り返し地点 荒澤寺に到着。
向こうへ足跡が続いていたけど…
私はここまで。
ちょっと休憩して、戻ることに。
お~っ!
さっき 苦労して下りてきた跡が見える。
ひょっとして、戻るときは あそこを登るってことか?
・・・と、気づいた。
下りた所からは登れず、ちょっと焦ってウロウロしたけど、
標示のもう少し右側から 垂直の雪壁を登った。
( 実は木登りが好きだし…岩や雪を登ったりも好きかも!)
無事に雪壁を登り、もと来た道を戻る。
どこかから キツツキの音が…。
この木にも いたな。
見上げると、こんな木だった。
さっきは 気づかなかったな。
大きなブナの木に見とれる。
あちらこちらで、
ブナの木に触れてみた。
気温が高く、雪が重くなっていて、
荒澤寺から羽黒山頂までの登りは けっこう足が重かった。
12時 羽黒山頂に再び戻ってきた。
あったかい甘酒、いただきま~す!
元気をチャージしたところで、石段の方へ。
こんなカワイイのを作った人がいた!
ここから石段までの間、
朝 私が足跡を付けながら歩いてきたけど、
戻る時には しっかりした道ができていた。
一瞬 視界に入ったものが アオスジアゲハかと驚いたけど、
よく見たら 苔の生えた木の皮だった。
雪で滑りそうな石段を慎重に下り始めた時、
一人の男性が すごい速さで走り下りていったではないか!
すぐそのあとから、奥さんらしき女性も追いかけて。
下の滝のところで 先ほどの方たちと一緒になったので
何をしていらっしゃる方なのか たずねてみると…
「 いや~、ただの山ヤです。」
私も言ってみたい、そのセリフ。
13時、随神門に戻る。
キラキラ光り輝く杉並木の石段。
青空の白と そこに落ちる木々の影を楽しんだ荒澤寺までの道。
それぞれの道を楽しむことができた日だった。