海を見に行きたくなった。
朝からの雨にもかかわらず 向かった先は、
子どもの頃から何度も行っている『香頭ヶ浜』。
由良海水浴場より北側にあり、ちょっとした岩場もある。
子どもの頃、
夕方の短い時間だったけど、父がよく連れていってくれた。
家から車で10分ほどで行けたので、
「水着で行き、水着で帰ってきて、お風呂へ直行!」だったな。
今は「密漁禁止」なんて立札があるけど、
その頃は、普通に?貝や海藻など海の幸をとってる人がいて、
父も ドライバー片手に 岩場でアワビやサザエをとり、
私は その手前で 小さい貝や海藻をとったりしていた。
だから、
プールでの4泳法はイマイチだったけど、
海での素潜りは好きだったなぁ。
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車のドアを開けると、
ゴオ~ッという冬の波の音。
久しぶりの海。
潮の香りを大きく吸い込んだ。
昔より ずいぶん砂浜が狭くなってしまってた。
夏の海。
海中から眺める水面の キラキラした輝き。
海の中で聞こえる音。
深い方を見たときの ちょっとゾクゾクする感じ。
浮遊感。
解放感。
泳いだ時の、水が体にまとわりつく感じ。
砂浜で見つけるキレイなガラスの欠片や小石たち。
…大好きだったな…
夏だけでなく、
春夏秋冬 どの季節の海も好き。
冬の海も。
砂浜に打ち上げられるハタハタのたまご『ぶりこ』を
両親と 何度か拾いに来たことがある。
砂糖と醤油で甘じょっぱく煮て、ガムを噛むみたいに歯ごたえを楽しむのだった。
今はもう、ハタハタのたまごを見ることが無いけど。
向こうに見えるのは 白山島。
子どもたちが小学校6年生の時、海浜学校の最終日に、
あの白山島の右側のところから 由良海水浴場の砂浜まで
1kmあまりを 子どもたちと一緒に泳いだ。
学校の先生方と地域の遠泳の先生方、そして保護者、
子ども2人に大人1人以上が必ず付くようにして、数名ずつのグループで。
息子の時も娘の時も、天気や潮の流れに恵まれたので良かったなあ。
今日 砂浜で見かけたものは…
山から川を流れてきたクルミも よく見かける。
平べったい石を探しては、よく投げて遊んだなぁ。
“水きり”って言うんだったかな?
私の最高記録は5回。
寄せては返す波。
ずうっと眺めていても、ぜんぜん飽きない。
波のあと。
砂浜にいて 波の音を聞きながら ずうっと海や空を眺めていると、
自分が
小さな存在だと感じると同時に
広く深い海や空と つながっていると感じる。
楽しいばかりではない海。
昨年夏、高校時代の同級生が、レース中に命を落としてしまった。
今でも信じられない。
いろんなことを思い出した 今日の香頭ヶ浜。
雨が強くなってきた。
そろそろ帰ろう。