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ふと目にとまったものや感じたことを写真と言葉で綴るBLUEの日記。

『 ハチドリのひとしずく ~いま、私にできること~ 』


         背表紙の濃く深い赤にひかれて手に取った本。

                   絵は、
    カナダ・ハイダ民族アーティスト  マイケル・ニコル・ヤグラナス氏。

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                 この本は、
         「私たちの住む地球のため環境のために、
          一人ひとりが 自分にできることから始めよう」
            というテーマをもとにしたもの。

                 初めに紹介されているのが、
      南アメリカの先住民に伝わる『ハチドリのひとしずく』の話。

     … 森が燃え、生き物たちが われ先にと逃げようとしている中、
               一羽のハチドリが
         行ったり来たり くちばしで水のしずくを運んでは
              火の上に落としていく。

           「そんなことをして何になるんだ?」
            と笑う動物たちに、ハチドリは答える。

          「 私は、私にできることをしているだけ 」…


                 その話の後、
    『私にできること』をしている人たち16人へのインタビュー記事が続く。

       カナダの大学院生。(1992年、当時12歳だった時 国連地球サミット                                                             でスピーチして感動を呼んだ。)

                           雨水利用提唱者。 女優。 音楽家。 盆栽作家。
          そば屋・農民。 自然農・農民。 探検家。
         イタリアの陶芸家。コスタリカの民宿経営者。
        ヒップホップ・ミュージシャン。ミャンマーの育林家。
           作家・ナチュラリスト西表島の文化継承者。
               シンガーソングライター。

      それぞれの人が 自然と向き合う中で感じたことのメッセージは、
               どれもが 心に響いた。

        「自分にとって大切なことを じっくりゆっくり…」

        「『何かしないといけない』にかわる、
         『してはいけないことから離れる』という発想…」

        「待つことの 楽しさと美しさ。
         待つ時間に どう生きるか…」

                …などなど…


                 そして、

            とくに 今の私の心にとまったのは、
              イタリアの陶芸家の言葉。
     「 陶芸は、火と土と水と空気のすべてを使うスローな仕事だ。」
       
               この言葉を見たとき、
         子どもの頃に見た縄文時代の土器を思い出した。
               親戚のうちの畑から
       土器のかけらや石器、矢じり、石斧…などが出てきたそうで、
            出てきたそれらを見せてもらった。

            その時 私の頭の中に浮かんだのは、
              ゆったり流れる時間の中で
   土・火・水・風・空…などの自然とじっくり向き合いながら暮らす人々の姿。
        「 自然と すごくつながっていて、
          自然のことを よく知っていたんだろうな…。」
    と、見せてもらったものたちの美しさに見とれながら思ったのだった。

 「『その頃の人たちが持っていたのに 今の自分には無くなってしまっている感覚』
          が、きっと たくさんあるに違いない」

           そんなふうに強く感じた覚えがある。
     大昔の人たちが持っていた『人間本来の感覚?』への憧れのような…。
     ( 今でも そういう感覚を大切に暮らしている人たちもいる )

          私が山歩きをしながら感じていることは、
       その憧れに どこかつながっているのかもしれない。
           

        自然とじっくり向き合い、つながって生きること、
             その中で感じること…は、
         きっと 地球環境を守ることにつながっていく。