仕事が休みだった5日の午前中、
久しぶりに『土門拳記念館』へ。
「平日の午前中なら、きっと静かな館内で ゆっくり過ごせるだろう…」と。
朝から 曇ったり 晴れたり 雪が降ったり…。
とても変わりやすい天気だった。
酒田に向かう途中、
信号待ちのときに見た西の空は…
暗かった!
土門拳記念館に着いたときには
小雪が舞っていた。
入り口に向かうこの景色。
ここでいつも 時間の感覚がなくなっていき…
日常生活の時間をすうっと離れていく。
…その感じが好き。
受付をして、中へ。
この左側には、この日、
一般応募で寄せられた作品の中から
入選・佳作の作品が展示されていた。
この先にある主要展示室には、
いつも、
1枚1枚の写真から放たれるエネルギーみたいなものが漂っているような…
独特の雰囲気が感じられる。
この通路は、
そんな『土門拳氏の写真の世界』に続く通路。
最初に観たのは、著名人たちのポートレート。
ポートレートは モノクロのものに 特に惹かれる。
その人らしさ・雰囲気が、
カラーの写真より さらに表れる感じがして。
その後、土門氏の自選集の中からの作品を観た。
主要展示室と企画展示室Ⅰには しばらく私一人だったので、
静かな空間で
ゆっくり 作品と対峙することができた。
この廊下もいいな。
光と影と。
ここでは、
何気なく目に映るものが
みんな素敵だ。
この照明も いいな。
今回は ここに、
一般応募で寄せられた作品が展示されていた。
「おおっ! すご~い!」という作品から、
思わず笑ってしまう小学生のカワイイ作品まで、
それぞれ 写真を楽しんで撮っていることが伝わってきて、
心がホワッとなった。
ここは、
企画展示室Ⅱに入る前に 必ず立ち止まる場所。
この眺めも 私のお気に入り。
そして、
いつも ここで、ぼ~っと眺める。
今日は 展示されていなかったけど、
土門拳氏がリハビリとして描いていた絵や書も 私は好き。
展示されている写真をゆっくりじっくり観て、
記念館の外に出た。
こんなふうに切り取られて見える景色すべてが
写真みたい。
( 被写体が動いているけど。)
帰宅後に あらためてパンフレットを見たら、
今頃になって初めて知ったことがあった。
向こうの庭が
草月流華道家の勅使河原宏氏の作庭だというのは知っていたけど…
イサムノグチ氏が寄贈したこのオブジェのタイトルが
『土門さん』
だったこと!
そのほかに…
このエントランスの銘板を
グラフィックデザイナーの亀倉雄策氏が寄贈し、
( ポスター・チケットも)
記念館を建築家の谷口吉生氏が設計したこと。
そして、
この銘石の『拳湖』は
草野心平氏筆だということも。
土門拳記念館、
アジサイがたくさん咲いている頃にも また行こう。