題名に惹かれ
写真に惹かれて
手に取った。
この本の舞台となっているのは
滋賀県琵琶湖のほとりにある新旭町。
琵琶湖の湖底からしみこんでいく地下水と
安曇川の本流が地下にもぐりこんだ地下水が
湧き水となって地上に出てくる地域なのだそうだ。
漁師の三五郎さんの日常生活を中心に
水と深くつながって暮らす人々の日常生活の様子を
今森光彦さんが 写真でつづった本。
“水の中には 生命が流れている”
“水は、人間が飲む水である前に すべての生き物たちの水なのだ”
人間以外の生き物たちを気遣い、
自然に感謝しながら暮らす・・・
三五郎さんのからだの中にも外にも
同じ水が流れている・・・
水は すべてをめぐっている・・・
そう思った。
今森さんの写真1枚1枚の中に
ゆったりとした時間が流れ、静かな風が吹いていて
まるで映画を観ているような、とても見ごたえのある写真絵本だった。
・・・と思っていたら、
この映像版ともいえる『映像詩 里山 命めぐる水辺』(撮影・監督 今森光彦)が
NHKスペシャルで放映されたことがあるらしい。
さらに、
自然ドキュメンタリー制作者として世界的に有名なアッテンボロー氏の協力を得て
『SATOYAMA Japan’s Secret Watergarden』と題して発表され
数々の国際的な賞を受賞しているのだそうだ。
・・・納得。