酒田街なかキャンパスに、渋谷永一さんの写真展を観に行ってきた。
車を駐車場に停め、アーケード街を歩いていく。
朝降っていた雨が上がり、青空に日が差してきた。
街なかキャンパスの近くまで来たところで、
街路樹に生えた苔が目にとまった。
一本の木に いろんな種類の苔が・・・。
違う方向から見ると・・・
時間を忘れて しばし苔に見入ってしまった。
目的地は ここだった。
渋谷さんの写真・・・
最初に感じたのは、
「光と影のとり入れ方がすばらしい」ということ。
光と影の効果で、
画面に ものすごく奥行きを感じたり、
山に ものすごく深さと重さを感じたり。
それから、
「油絵の抽象画みたいだなぁ」ということ。
画面構成…鳥海山や鳥海湖など入れ方…色の配置…などなど、
写真でありながら 抽象画を観ているような感じがした。
会場にいらした渋谷さんとお話して納得!
渋谷さん曰く「私は抽象画が好きで・・・」
・・・やはりそうだったか。・・・
( 渋谷さんの雰囲気も、どことなく画家っぽい感じが・・・。)
1時間近くも写真を眺め、帰ることに。
渋谷さんが 作品を撮ってブログ記事にアップしてもOKと言って下さったので、
お礼を言って、2枚。
渋谷さんご本人がお気に入りだという
モノクロの新山。
「新山の斜面が この角度に見える場所を探して、
画面への入れ方にこだわって撮った」
とのこと。
この写真を大きく拡大したものを、
会場の一番奥の壁に どど~んと飾りたい気がする。
そして、
まさしく抽象画のような
「吹浦海岸 釜磯の湧水群」の写真。
砂鉄?がつくり出す模様がオモシロイ!
渋谷さんも、
「一瞬として同じ模様は無いから、ずうっと眺めていても全然飽きなくて…」と。
私もこの湧水群を眺めたら、多分そうだと思う(笑)。
「鳥海山をモチーフに 写真の中に抽象画を描く」
そんな感じの写真がたくさん展示された 渋谷さんの写真展。
抽象画の絵画展を観たような感じだった。
そうそう、
途中、渋谷さんから
鳥海山の噴火やその後の経過などについてもお聞きした。
昨年の写真展の際には、噴火後の鳥海山の変化などに関する資料も展示し、
そちらの方も評判だったとのこと。
山の歴史や成り立ちについても知ると、
また違った目で山をとらえることができるんだろうな。
先日の斎藤政広さんの写真は
「光・静けさ・小さないのち」のイメージだったけど、
今日の渋谷永一さんの写真は、
「光と影・荘厳・抽象・重量感・奥行き…」といったイメージだった。
「 同じ鳥海山で写真を撮っても、
目のつけどころ、感じ方、表現のしかた・・・などによって
こんなに違う写真展になるんだな…」
と思った今日だった。